低音障害型感音難聴は、
- 低い音が聞こえにくい
- 耳が詰まった感じがする
- 低い耳鳴りがある
といった症状が特徴の疾患です。突然起こり、数日〜数週間で改善することもありますが、一度落ち着いたあとに再び症状が出ることが少なくありません。
その繰り返しは、大きな不安の種になります。
内耳の“構造的な敏感さ”が一因
低音障害型感音難聴は、
内耳のリンパ液のバランスや構造が関係して起こると考えられています。
内耳には外リンパ液と内リンパ液という fluid があり、
これがむくむように変化すると低音域の信号が伝わりにくくなります。
この部分はもともと
✔ とても繊細にできている
✔ 微細な圧力バランスで成り立っている
ため、環境要因やストレスによって揺れやすい構造なのです。
だから、一度よくなっても揺れが出やすい傾向があります。
再発しやすい統計的な傾向
実際の研究でも、低音障害型感音難聴の再発は珍しくありません。
長期追跡では、発症後1年以内に再発が見られた患者さんが一定割合いたという報告があります。
これは「必ず再発する」という意味ではありませんが、
繊細な内耳バランスが揺れやすいことを示しています。
なぜ体全体のバランスが影響するのか
耳だけの問題に見えますが、内耳の循環や感度は
- ストレス
- 睡眠不足
- 気圧変化
- 自律神経の状態
- 首・肩の緊張
といった全身の状態から影響を受けます。
なかでも、
「また症状が出るかもしれない」
という不安で緊張が続くと、
交感神経が優位になり、身体全体の循環が硬くなりやすくなります。
その結果、内耳のバランスも揺れやすくなる可能性があります。
つまり、
不安 → 緊張 → 循環が滞る → 内耳に影響
というループが、再発感を強く感じさせることがあるのです。
お灸の視点で見ると
低音障害型感音難聴で繰り返し症状が出やすい方は、
- 首・肩まわりの緊張
- 呼吸の浅さ
- 自律神経緊張
が残っていることがよくあります。こうした身体の状態は、内耳の循環やバランスを揺れやすくする背景になり得ます。
お灸は、
体全体の緊張・循環・自律神経のバランスに働きかけ、
ゆっくりと“揺れ幅が小さくなる環境”を整えるケアとして考えられます。
変動をゼロにするものではありませんが、
揺れやすい土台を整える意味があります。
やさしいまとめ
低音障害型感音難聴が繰り返しやすいのは、
✔ 内耳自体が敏感な構造だから
✔ 微細なリンパ液や循環のバランスが揺れやすいから
✔ 全身の緊張や自律神経の影響を受けやすいから
という、からだ全体の仕組みによるものです。
この繰り返しは必ず「悪化」を意味するわけではなく、
体の反応が出やすい場所での揺れとも考えられます。
その背景をやさしく理解すると、
耳だけでなく体全体のケアが“安心感”につながっていきます。
